ブエノスアイレス/ 孤独なんだ、僕らはいつだって。
監督: ウォン・カーウァイ
(あらすじ)
同性愛の恋愛を描いた作品。
関係を修復するためにイグアスの滝を見に旅行に来たウォンとフィン。しかし、道に迷った末、喧嘩別れをしてしまう。その後、フィンはブエノスアイレスに留まり、バーのドアマンとして働いていたが、そこに偶然ウォンがやってきて…。
(感想*ネタバレ有*)
何の前情報もなく見たので、冒頭のシーンが衝撃的でした。家族が居なくてよかった~笑
同性愛をクローズアップした作品は紙媒体でしか見たことがなかったが、映像で見ると生々しさが伝わってきていいなと思いました。妄想で塗り替えられた綺麗さだけではないというか…。
題材を同性愛にすると、関係の純粋性というか脆さというかが描きやすいのかな。
ウォンの看病という形でつなぎとめられていた二人の関係が、回復の進行と共に崩れていく。誰かに必要とされていたら愛を確認する必要なんかない。けれど、必要とされなくなったら…?その恐怖心が束縛へとつながっていく。
私は恋愛をしたことがないので、こういうの辛いなーっていうのは理解できるんやけども、共感はできませんでした。フィンが不器用なんよなー。ウォンは基本的にネコちゃんみたいな性格やし。チャンが救いって感じです。でも受動的な関係から前に進めて良かった!誰だって孤独なんだもの。それを愛で補うことはできないよ。うん。
あと映像が美しかったです。モノクロの世界と、再開してまた”やり直して”からの色づいた世界。感情の揺れ動きがこちらに伝わってきます。
全体を通して、良い映画でした。女性におすすめです。
特に友達に恋愛相談をよくするタイプの方は好きなんじゃないかと思います。
あと一人で見ることをお勧めします(カップルでの鑑賞は、その後の空気が保障できません)。
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以下自分用メモ まとめ
発端)関係を修復するためにイグアスの滝を見に旅行に来たウォンとフィン。しかし、道に迷った末、喧嘩別れをしてしまう。その後、フィンはブエノスアイレスに留まり、バーのドアマンとして働いていたが、そこに偶然ウォンがやってきて…。
葛藤)看病を終えるとフィンがいなくなる。孤独
危機)パスポートを盗んだことがばれて別れる寸前に。関係がギスギス。
解決)バイトで知り合った同郷のチャンに悩みを捨ててもらうことに。一人でイグアスの滝を見に行く。孤独に打ち勝つこと。孤独を受容すること?
説得)自分から求めればいつだって会えるんだ。つまり受動的な関係→能動的な関係へ。